『HOW TO 大冒険』(吉村作治,21世紀ブックス/主婦と生活社,1974)。手持ちのものは1975年16版(刷とはなっていません)。
サブタイトルに「脱出プランから秘境走破術まで」とあるように,時は万博を過ぎている時期とはいえ,まだ海外旅行は遥か彼方の出来事でした。1990年代にバックパッカーの文庫本が講談社から雨後の竹の子のように刊行されましたが,直系の祖先のような本です(元祖は北杜夫の『どくとるマンボウ航海記』や小田実の『何でもみてやろう』ということになるのでしょう)。
小口の汚れ具合を眺めながら,中学時代まで繰り返し読んだことを思い出しました。
当時,宇都宮に住んでいた私は,美術館で開催された吉村作治の講演会に1977年あたりに出かけた記憶があります。
面白い本なんですが,売れませんでした。